SST(8/1)

今回のSSTは、前回からの続きでみんなで役になりきって、いろんな場面でのロールプレイをたくさんしました。
参加人数が多かったので、本人役の人が何人かいたり、前回よりも設定をしっかり作っていたりして面白かったです。

まずは、前回の復習からです。

不愉快な気持ちを伝えるための4つのステップ。大事なのは、”お願いすること”と”提案すること”でしたね。

今回の技能ステップは、”頼みごとをする”

前回の”お願いすること”をより深く考えていきます。
今回のステップは、3つ。
「○○してくれると”嬉しい”」と具体的に言ったり、「○○してくれたら”ありがたい”なあ」と気持ちを伝えることがコツです。

ひとつ目の場面。

みんなは仕事をしているのに、ひとりだけパソコンで遊んでいる人に伝える。

リーダーのお手本からロールプレイははじまります。
まずは、ステップを使わずにロールプレイをしてみます。
怒られて仕事をしなさいと言われたヨーコは、しぶしぶ仕事をはじめました。

次に、ステップを使ってのロールプレイです。

リーダーは、ヨーコに「あなたが手伝ってくれたら締め切りまでに仕事が間に合いそうなの!」と言いました。
するとヨーコはうひょーとなって、「じゃあ手伝うわ!」と快く提案を受け入れることができました。
リーダーが怒らずに提案をしたことによって、ヨーコは嫌な気持ちになることがなく、うまくいったのです。
悪い例を先にやることで、なおすところなどがよく見えてくるのでいいなと思いました。自分の成長を感じやすくもあると思います。

お手本のロールプレイを見たところで、ライオネルの挑戦です。
ライオネルはまずヨーコに「どうしてパソコンをしているのか」と尋ねました。そして、周りの様子を見るように言い、ヨーコ以外のみんなが仕事をしていることに気付かせました。
「他の人は頑張ってるんだよ」「一緒にやろう?」と声を掛けると、ヨーコは自分の行動を反省し、すぐに仕事をすることができました。
ライオネルのロールプレイはバッチリでした。

人にがつんと指摘されて気付くよりも自分で気付けた方が心に残るからこのやり方はいいなと思いました。

ふたつ目。

挨拶を返してくれない人に伝える。

「ねえ、どうして挨拶を返してくれないの!?」と怒ったとき、相手は困ったように謝っただけでしたが、「あなたが挨拶を返してくれたら嬉しい」と伝えると、元気よく挨拶を返してくれました。

ただ、挨拶に関しては、相手が考え事をしていたりすると、気付いてもらえない場合もあります。そういうときは、《名前+挨拶》というのを意識してやってみると、相手に伝わりやすくなるかもしれません。

三つ目。

貸したものを返してくれない人に伝える。

具体的に「〇日までには返してほしい」ということや「忘れないようにメモをとって」と提案していました。
言葉だけでなく、ため息をついてみたりして、呆れたり困っていることをうまく伝えていました。

この場面のときに、

「なんで返してくれなかったの?」→「ごめんなさい」→「まあ、しょうがないね」

というふうに、終わってしまったことがあったのですが、これは信頼関係が築けていると起こりえる事なのだそうです。非言語コミュニケーションもばっちりだったので、つい許してしまったみたいです。

先に謝るのもトラブルを避けるひとつの手ですが、相手に言わせてあげるのも大切なことです。相手が何が嫌だったのかを聞くのも、約束を守れなかったことへの反省に繋がります。

四つ目。

約束をすっぽかされたとき。

ヨーコはライオネルに怒っていました。

「わたし、3時間も待っていたのよ!それなのにあなたときたら、連絡もよこさないで!!いったいどういうつもりなの!」

「ごめんよ、ヨーコ。すっかり忘れていたんだ。今度の日曜日にもう一度約束をしない?今度は忘れないようにメモをしたよ」

「それならいいわ。今度の日曜日、絶対よ」

ヨーコのように感情的過ぎてはけんかになってしまうかもしれませんが、気持ちは十分に伝わってきますね。

今回は、ライオネルが提案をしてくれましたが、気持ちを伝えられている側からの提案というのもいい手みたいですね。

 

自分たちで考えた場面でロールプレイをやるのは面白かったです。
実際に、自分の身に起きるかもしれないことを事前にロールプレイで確認できるのは良いことだと思いました。

日常生活で気持ちを伝えてうまくいった例では、
コンビニで店員さんに「おでんの汁をたくさん入れてくれるとありがたいです」と伝えたところ、店員は笑顔で容器ぎりぎりたっぷりの汁を入れてくれました。
という話も聞きました。

自分の言葉で、人に何かを伝えるのは簡単なことではないけれど、何かがいい方向に変わるのならば、是非実践していくべきなのだと思いました。

ロールプレイをした人たちは、しっかり役になりきっていたし、技能ステップもうまく使えていました。
言葉がうまく出ない人もまずは、非言語コミュニケーションから実践してみるのはどうでしょうか。わたしもそこからやってみようと思います。